確定申告業務期間中土曜出勤にする(2回だけですが→今年は2/27と3/6)関係上私の事務所では毎年確定申告期間が終了してから臨時休業を取ることにしています。春分の日絡みで三連休になるのでそこにこの休みを引っつけることで五連休になります。いいでしょ?
私は年が明けてから土日もあまりまともに休んだ記憶がない(土日にもいろいろと行事があったりするというのもあるのですが)ので皆さんより早めに休みを取らせてもらうことにしました。という訳で3/16に京セラドーム大阪へAC/DCというロックバンドのコンサートへ行ってきました。
このAC/DCというバンド、オーストラリア出身で結成から間もなく40年にはなろうかという超ベテランバンドです。世界での人気は物凄くて全てのアルバムセールスは2億枚以上、代表作である「Back In Black」(1981年)は史上最も売れたアルバムであるマイケル・ジャクソンの「Thriller」の次に売れたアルバムと言われています・・・が日本での人気は世界のそれと比していまいちと言わざるを得ません。日本でもとても人気があるクイーンやエアロスミスやボン・ジョヴィといったバンドに比べてパッと見の派手さがない、ということが理由と言われています。
しかしこのバンド、正に「質実剛健」としか言いようがないシンプルだが力強く非常にノリがいい&随所で一緒に歌えてしまうキャッチーな曲(その代りメンバーの格好はただのおっさん→但しリード・ギタリストのアンガス・ヤングは「スクールボーイ」(中学生の制服)という奇抜な格好・・・だが今やそれが完全に定着してバンドの売りの一つにもなっている)がメインで、しかも約40年間のキャリアでこの音楽性に全くブレがないため熱狂的なファンは世界中に物凄く存在します。世間的にはハードロック/ヘヴィメタルに分類されているのですが、どう考えても正に「ロックンロール」の王道だと思うのですが。
あとあまり指摘されることがないような気がするのですが、このバンドのライブは非常に演出が派手なことも特徴です。今回もステージセットがあまりにも大き過ぎて前回の来日(2001年→私は三次試験にまだ合格していませんでしたがこの来日は19年ぶりとのことで見逃すと次はないかも、と思い見に行きました。何とアリーナ前から2列目というこれまでで最高の場所でした)の会場だった大阪城ホールでは収納できないため京セラドーム大阪が選ばれたのだとのこと。日本での人気を考えると正直京セラドーム大阪では満杯にならないのでは(海外では数万人が収納できるスタジアムが瞬時ソールドアウトになる程人気があるのですが)、と心配していたのですが、今回のステージセットでは(ドームの真ん中にステージを設置してステージ正面だけに観客席を縛り込んでいました→スタンド全体を解放してもこれじゃあセットが見えなくて面白さも半減以下だと思います)確かにここでしないと無理だよなあ、と思わされる程半端じゃないでかさでした。実際蓋を開けてみると観客席として用意された部分はほぼ満員になっていたように感じられました。
16日は昼から出かけたのですが、大阪の顧問先に用事があったのでちょっとだけ寄ってそれから会場に向かいました。・・・5時頃に到着したのですが読みが甘かった。
というのもTシャツ等のグッズ売り場が長蛇の列・・・。そう、このバンドはキャラクターグッズの人気が非常に高い(何せバンドのロゴマークだけでもブランドと化していますから→適当に探せば出てきますがこのロゴのフォントがあるくらい)のです。グッズ売り場はかなり大きかったのですが、それでもここまで並ばされるというのは私もあまり経験したことがなかったです。そして並んでいる間に次々とお目当てのグッズは目の前で売り切れに・・・。
一緒に見に行った友人は当然仕事終了後会社から直接会場入りで座席にて落ち合いました。今回もアリーナの前から14列目という非常に見易い席でした。
開演前から頭につけるピカピカ光る角のアイテムが会場のあちこちで光っていました。(彼らの代表作であるアルバム「Highway To Hell」のジャケット参照)
ほぼ定刻に照明が落ちると共に物凄い歓声があがってライブがスタート。オープニングはステージを覆っている幕にアニメが映し出されるのですが、これがまた非常によく出来てるんですよ。そのアニメの最後で蒸気機関車が突っ込んでドカーン、となってステージを覆っている幕が開いてそこにアニメそのまんまに蒸気機関車のでかいセットが飛び出してくる、という展開。そこから2時間強、あっという間でした。最初から最後まで圧倒されっぱなしでした。
蒸気機関車のでかいセットはあちこちから火を噴きまくるし、「Hells Bells」では天井から文字通りでかい「鐘」が降りてきてそれにヴォーカルのブライアン・ジョンソン(何と今年62歳!それであれだけバリバリ歌って走り回っていてとてもそんな齢には見えなかった)が飛びついて音を鳴らす(音はテープですが・・・)、「The Jack」ではアンガス・ヤングがストリップをする(苦笑→前回は日の丸の柄のパンツを見せていました。その昔はおしり丸出しでしたが、さすがに今はそんなことはしません。それにしても男のストリップを見て喜ぶ観客(私も含む)って・・・そういうのが正に「ロック」(「単なる馬鹿」ともいう)なのですが)、「Whole Lotta Rosie」では歌詞の中に出てくる巨漢の女性の風船人形が出てくる(今回は蒸気機関車にまたがるような形で登場、しかも曲に合わせて足踏みするという非常に凝った仕掛けでした)、「Let There Be Rock」では過去のアルバムジャケットが次々とスクリーンに映し出され昔からのファンは喜んでしまうし最後の「For Those About To Rock We Salute You」では6門の大砲がステージ後方に並んでドッカンドッカンと炸裂する・・・言葉だけで説明しても雰囲気が伝わるのかどうかわからないのですが、もうとにかく凄い凄いとしか言い様がなかったです。
コンサート終了後一緒に見ていた友人たちと京セラドーム大阪の近所のホルモン屋で余韻に浸りながら飲んで帰宅しました。京セラドーム大阪には昨年から阪神電車の駅が出来ましてそれが近鉄電車と相互乗り入れしているので帰宅が凄く楽になりました・・・がこの日は奈良まで戻ってきて電車を乗り過ごす羽目になってしまいました。確定申告でくたびれていたところにお酒が入ったからでしょうか。我ながら最後が締まらないですね。トホホ。
今回のAC/DCの来日は実に9年ぶりとなったのですが、前回の来日と今回の来日の間にかなり時間が空いてしまったのは彼らがレコード会社の移籍等様々なことを見直していたからだそうです。そのために有能な弁護士を雇ったのだそうですが、結果的にはこれが大成功となりました。2年前に発売された最新作「Black Ice/悪魔の氷」は全世界で1000万枚売れたそうです。このCDが売れない時代に凄いことだと思います。レコード会社はソニー傘下のエピック(マイケル・ジャクソンと一緒→結果として史上最も売れたアルバムと史上第二位の売り上げのアルバムが同じレコード会社から発売されることになった→これらのアルバムは今でもよく売れています。原価の回収はほとんど終わっているため売れただけ丸々利益になる、という訳です)になったのですが、この「Black Ice/悪魔の氷」がソニーの利益に貢献したことはソニーの四半期報告書(http://www.sony.co.jp/SonyInfo/IR/library/8ido18000000iv30-att/h20_q3.pdfの6ページ(pdfファイルでは10ページ)にもきちんと記載されています。
メンバーの平均年齢が60歳近いため今回で来日は最後、という話も出ていたのですが、今回のライブを見ている限りまだまだバリバリ現役でいけるんじゃないの?と思わざるを得ません。というかどこが60代なのだ、と言わざるを得ないです・・・。近い将来もう一度日本にやってくることを祈願したいです。(子供にも是非とも見せたいのですが、こういうのに興味示すかなあ・・・?)