とりいもと宿場まつりに参加 ~準備編(Part 1)~


私が中学2年の頃まで住んでいた滋賀県彦根市の故郷の鳥居本地区はかつて中山道の宿場町でした。
その鳥居本にて毎年10月初旬に「とりいもと宿場まつり(http://toriimototdp.blog.fc2.com/)」というイベントが開催されています(今年は10月2日(日)に開催)。
今年で9回目を迎えますが、ここ数年私も事務所として協賛すると共にイベントの様子を見に行ってます。
実は鳥居本地区は今年の大河ドラマ「真田丸」に重要な役として登場した(2009年の「天地人」でもそうでしたが)石田三成の佐和山城下でもありまして、ここ数年の石田三成再評価の流れと連携して石田三成絡みのイベントも開催されている他様々なイベントが盛り沢山で年々訪問者も増加しているとのことです。
このイベントに何らかの形で参加できたらいいな、と実は数年前に初めて訪問した頃から漠然と考えていたのですが、ここ数年私もお手伝い等で参加している「全日本テーブル筐体愛好会(https://www.facebook.com/cocktailcabinet)」(因みに私は会員番号No.23です)主催のレトロアーケードゲームが無料で遊べるイベントを私が自前で出来ないか、とふと思いつきました。
以前からこのブログでも取り上げているように事務所二階の応接室をゲームセンターっぽくしてみたりあれこれレトロアーケードゲームに関するノウハウを自分なりに積み上げてきたと思うのですが、これまではあくまで私的に自分のためだけに行ってきただけで、対外的に不特定多数の方に遊んでいただくことはありませんでした。
しかし全日本テーブル筐体愛好会主催のイベントは毎回非常に盛り上がっていますし、私も事務所二階にて友人等を招いて何度か一緒に遊んだ際も異様に盛り上がってとても楽しいひと時を過ごしていますので、この楽しさをもっと多くの方々にも体験して欲しい、という思いは前から持っていました。
そんな訳で今年の5月に「とりいもと宿場まつり」の主催者に今年の宿場まつりでレトロアーケードゲームを無料で遊んでいただくスポットを開催したい、とアプローチしてみました。
正直こんな企画はこういうイベントではどうなんだろうか、と不安に思っていたのですが、非常に関心を持って戴きまして即開催OKと快諾していただきました。
場所の問題もあったのですが、ありがたいことにかつての同級生の自宅横ガレージ(かつて私と同業で会計事務所を経営されていたそうでその跡地だそうです→レイアウト的には文句なし)をお借りすることが出来まして天候の心配も要らなくなりました。
さてそうなると私の方でイベント開催の準備をしなければなりません。
以前から事務所二階等に置いてある整備済筐体とは別に数台のアーケードゲーム筐体を入手していたのですが、実は買うだけ買って現事務所の向かいにある旧事務所に放置しておいただけなのです。
まあその内整備したらいいだろう、と思っていたのですが、急遽ほぼ全ての筐体をちゃんと動く状態にする&無料で遊んでいただけるようにちょっとした改造を加えないといけなくなりました。
まずはゲームのチョイスですが、何せ私にとっては初めての試み&どのような客層になるのか全く読めませんので、ド定番&有名なゲームにせざるを得ない・・・のですがやはり私の好みも加えたい、しかし筐体の台数も限られている(ガレージのキャパシティもさほど大きくないですし)のであれこれ考えた結果「スペースインベーダー」(1978年:タイトー)「パックマン」(1980:ナムコ)「ゼビウス」(1983:ナムコ)「アルカノイド」(1986:タイトー)の4つに決定しました・・・が、「スペースインベーダー」のモニターの調整がどうも上手くいかず「スペースインベーダーアニバーサリー」(2003年)に変更することにしました。
このゲームは「スペースインベーダー」25周年を記念して発売された作品で、細かい相違点はありますが、1978年当時のインベーダーの雰囲気は十分に味わえる(しかも当時発売された様々なタイプのインベーダーを選んで遊べる)ことと、約40年前の貴重なオリジナル版「スペースインベーダー」が何らかの原因で壊れるのが惜しい、というのが理由です。ぶっちゃけ妥協ですね。でもモニター調整が間に合っていればオリジナル版を持っていきたかったのですが。
更にスペース的にはもう一台置けそうなのと、私個人的にどうしても持っていきたかったという理由で先述の4台に加え「グラディウス」(1985:コナミ)を追加しました。
しかし以前このブログでも書いたように非常に希少価値が高く壊れやすいことでも有名な「グラディウス」、実は今回のメンテナンス作業中にも「バブルシステム」版基板が1つ壊れてしまいました・・・。かなりショックでした・・・が、実は今回壊れた基板は元々ジャンク基板として上下別々(「グラディウス」の基板は上下2枚の基板を合わせて使う)にオークションに出品されていた物をかなり安い値段で落札したものでして、動いただけでも超ラッキーだったという代物でした。
ここまでよく持ってくれたものだ、と思っているのですが、とりあえず今回の最大の要注意点はこの壊れやすいバブルシステム版「グラディウス」を約100km離れた場所まで持って行ってイベント当日約5時間稼働させて壊さないで持って帰れるか否か、だと思います。
しかしこの手のイベントで滅多に登場しない「グラディウス」を皆さんに楽しんでもらいたい、という私の願いが叶うこと(&壊れないこと)を祈りたいのです。

・・・何かしらここまででもかなり長くなってしまいましたね。これは2回に分けないといけませんね。
という訳で次回は実はかなり四苦八苦した具体的なメンテナンス作業について触れたいと思います。
(上記写真通りメンテナンス作業や当日の展示品等の準備は完了しています)

研究資料としてのゲーム、その保存と活用

去る7/18(土)に立命館大学にて開催された「立命館大学土曜講座 ゲーム学への招待」の第3回目「研究資料としてのゲーム、その保存と活用」を聞きに行ってきました。
限られた時間で駆け足にならざるを得なかったのですが、なかなか興味深い内容でした。
文化庁HPに「メディア芸術データベース」(https://mediaarts-db.jp/)が平成22年に設けられましたが、平成23年に「立命館大学ゲーム研究センター」を立ち上げた立命館大学がこのデータベースのゲームの部門を担当しているのだそうです(うるさ型が多いゲームマニア諸氏からは批判されることが多いと嘆いておられましたが)。
あとちょっと前にネット上で”炎上”して話題になってしまった(こちら参照→http://bylines.news.yahoo.co.jp/inoueakito/20131125-00030100/)「ゲーム関連資料の寄贈」に関してですが、現時点で家庭用ソフトが約4000本、家庭用ハードが約60台、書籍(「アルカディア」「ゲーメスト」「ファミ通」他)が約2200冊所蔵されているそうです。
本題のゲーム関連資料の保存についてですが、最近では国際的にもあちこちで学問的な動きが見られるとのことですが、まだまだ発展途上で問題点も多いとのことです。
以下ゲーム保存に特有の課題として指摘されていたことです。
1.所蔵機関の連携
・研究者の個人的ネットワークは活性化してきているが、機関的連携はまだまだ進んでいない
・システム的課題として、ゲームには書籍のISBNに該当するタイトル毎のIDが存在していない(先述の「メディア芸術データベース」における「GPIr」(例:「グラディウス(アーケード版)」では「0392300101383」)は立命館大学が独自に設定したものだそうです)ため、IDの国際共通化が必要ではないか
2.現物保存の方法論検討
・まず必要なのは温湿度管理可能な保管場所の確保及び最適な保管用具の開発が急務。特にアーケードゲームの保管において重要
・アーケードゲームの基板は紙・プラスチック・電子部品等から構成された”ハイブリッド”な製品なので、最適な温湿度を決めるのが難しい
・ハードウェアの修理・整備におけるノウハウの共有・継承とオリジナリティーの保全
・エミュレータの活用も一理あるが、完璧には再現できない
・Wii、DS等の特殊なインターフェイスをどう保存するか
3.現物が存在しないタイトルの保存
・過去のゲーム以上に今後はダウンロードされるデータしかないオンラインゲームやモバイルゲームの保存が問題になる
・オンラインゲームやモバイルゲームは母数が桁違いに多いため把握することすら難しいし、譲渡不可、プレイヤーが所有するデータだけでは動作しないこともある(サーバーにつないで初めて動く)、更にはアップデートによるバージョン変更もあってその各バージョンを保存するのは困難を極める
4.ゲーム経験の保存
・プレイヤーの民族史的研究(いまいちよくわからなかったのですが、例えば格ゲーのスタープレイヤーの歴史とか「ドルアーガの塔」の攻略にまつわるエピソードとか「グラディウス」の”復活パターン”の開発&伝播の話(1億点プロジェクトも含む)といったプレイヤーがゲームで行う一連のプレイの記録?)
・やはりここでもエミュレータの活用が考えられるが、エミュレータではハードウェア特有の経験を再現するのは極めて難しい(ここで例としてアーケード版「グラディウス」が挙げられていました)
これら以外に現在国立国会図書館においてもゲームに関して2003年から「納本義務」(本じゃないですけど)が課せられるようになったのですが、ハードの納入はされていないこと、及び納本制度であるが故に2003年以前に遡及できないという問題点があるとの指摘がありました。あと現時点でゲーム保存における学問の専門家、愛好家とゲーム産業の協働が難しい理由として、コストや著作権がネックになる(メーカーとしては保存するより破棄した方がコスト的にはまし)との指摘もありました。
最後に講師の方と少しお話しすることが出来たのですが、私からはこの分野では学者よりもいわゆる”ゲームマニア”の方が詳しい人が多いと思うのでそちら方面へのアプローチもしてみれば、と提案してみたのですが、それに関しては当然模索しているとのことでした(気難しい人が多いので及び腰になってしまうとのことですが)。
正直私が思っていた以上に研究が進んでいる(特に国際的にあちこちの国で)ことに驚いたのですが、それ故に問題山積になっているということもよくわかりました。
まだ始まったばかりのこの分野での学術的研究、とにかくもっと多くの人を巻き込んで議論を深めていくことが必要ではないか、と思います。

コレクターズ玩具&アーケードゲームの世界(後編)



ゴールデンウィークの4/29~5/6に京都・山科のショッピングセンター「ラクト山科」にて開催された「コレクターズ玩具&アーケードゲームの世界」というイベント、私は初日、4/30、5/1、5/3、そして最終日の5/6と5回も行ってしまいました。
というのも前回も書いたように30年以上も前の古い筐体を連日朝10時から夜の8時までぶっ続けで稼働させているだけに故障しないかどうかが心配でしたので。
たまたま京都市内に出る用事が続いたのでそのついでになるべく顔を出すようにしたという訳です・・・が幸いなことに結局大きなトラブルは起きませんでした。よく持ってくれたものだ、と感心するとともにホッとしました。
たまたま私が行った際「ハイパーオリンピック」のボタンが利かなくなっていた(記録を出すにはひたすらボタンを高速連打する必要があるので、現役で稼働していた頃は鉄製の定規で弾いて連打するのが流行った・・・のですがその結果ボタンもコンパネもボロボロになった)のですが、端子が外れていただけであっけなく直りました。それと最終日の終了1時間前に「ゼビウス」のプレイヤー2側のブラスター(地上攻撃用爆弾)ボタンが利かなくなったのですが、間もなく撤収なのでプレイヤー1のみ使用できるようにして乗り切りました。


それにしても連日大盛況でしたね・・・。
親子連れ、カップル、近所の小中学生らしき子供連れ、制服の高校生・・・昔だったら補導されるんとちゃうか、と言いたくなるのですが、何せ無料ですから・・・。
親世代が懐かしんで遊び方を子供に教えて子供ものめり込んでいるというのが微笑ましい光景でした。更には私の知人も遊びに来てくれた(&皆上手い!)のも嬉しかったです。
私は初日と最終日に子供を連れていったのですが、うちの子供は今ニンテンドーDSとWii Uで発売されている「大乱闘スマッシュブラザーズ」にゲストキャラとしてパックマンが登場している&たまたま最近CS(通信衛星)テレビのフジテレビONEでオンエアされている人気番組「ゲームセンターCX」に「クレイジークライマー」が出てきた(ファミコン版ですが)のですが、それらの本物が置いてあったのを見て興奮していました(ここだけの話ですが、実はパックマンは正規版ではなかったんですけどね・・・)。



最終日は午後5時で終了、しかしそこからが最後の一仕事。
ヒジヤンさんの住んでおられる新潟に10台の筐体を運ぶため再度基板とコンパネをばらして梱包する撤収作業です。
セットアップに5時間かかったので不安に思っていたのですが、撤収作業には新たに3人助っ人が来ていただきまして結局閉店時間ぴったりくらいの3時間で終わらせることが出来ました。
作業終了後ヒジヤンさんが食べたことがない、とのことで天下一品総本店に手伝って下さった皆さんで行って軽く打ち上げしました。
手伝って下さった皆さん以外にも多くの皆さんと会場でお話することが出来た(初めてお会いする方ばかりでしたが)のですが、非常に熱心なアーケードゲームファンばかりでした。今も尚これだけ熱い人が沢山いるんだなあ、と感心する一方、あまりにも強烈過ぎるマニアックさ&底知れぬコレクター魂を見せつけられて私なんてまだまだ大したことないよな、と痛感しました。いや本当に私なんてにわかマニアに毛の生えた程度ですから・・・。
ヒジヤンさんは休む間もなく先日の土曜日(5/9)に新潟にて別のイベントを開催されていました。
何でも全てパチモンゲーム(その昔横行した権利関係無視のコピーゲーム→例:「ドンキーコング」「パックマン」「ギャラガ」・・・でなくて「クレイジーコング」「ザ・ハングリーマン」「ギャラッグ」(苦笑))というそれ大丈夫なの・・・?という企画で、ゲリラ的に土曜日だけ開催だったそうですが。
それはともかく、今レトロゲームが脚光を浴びているのは間違いないどころか時代の中心に来るんじゃないか、と思えるくらい盛り上がって来ていると思います。
東京ではレトロアーケードゲームメインの品揃え+斬新なイベント企画で注目を集めているゲームセンター「高田馬場ミカド」が世界中から集客して連日大盛況ですし、秋葉原にもレトロアーケードゲームを売りにしているゲームセンターがいくつもあります。
残念ながらこういった動きは今の所首都圏メインになってしまっているのですが、今回のイベントは京都で大成功を収めました。
これを機に全国にこのムーブメントが拡散していくことを期待したいと思いますし、私も微力ながら更に努力していきたいと考えています。

コレクターズ玩具&アーケードゲームの世界(前編)

皆さん今年のゴールデンウィークは如何過ごされたでしょうか?
私の事務所は基本的に暦通りで5/2~5/6は5連休でした。
さすがにこれは長過ぎると思ったので少しだけ仕事もしていました(平日だとやりにくいことをしていました)が、十分に休日を楽しめたのでは、と思います。
年末年始、ゴールデンウィーク、お盆休みとちょうど約4か月毎に一息つけるのは実はちょうどいいんじゃないか、と思います・・・が今年は9月にも5連休(いわゆる「シルバーウィーク」ですね)があったりするのですが。ちょっとバランス崩れそうですね。
そんな訳で今回のゴールデンウィークは泊りがけでは出かけずに日帰りでちょこちょこと近場に出歩いてばかりでしたが、その中でもメインイベント的だったのが、京都・山科のショッピングセンター「ラクト山科」にて開催されたイベント「コレクターズ玩具&アーケードゲームの世界」への参加だったのでは、と思います。
このイベントに私は単に遊びに行くだけでなく実はボランティアのスタッフ的役割でも参加しました。
タイトルでわかるように、このイベントは昔懐かしのおもちゃ等の展示即売会及びレトロアーケードゲームを無料で楽しんでもらう、という企画です。
間違いなく目玉となるのはレトロアーケードゲームだったと思うのですが、これに関しては今回のイベント企画会社から私も所属している「全日本テーブル筐体愛好会」なる団体にオファーがあったことから始まっています。
この団体、新潟在住の”ヒジヤン”さんという方が主宰されていて、文字通り昔ゲームセンターに置いてあったテーブル筐体や駄菓子屋等に置いてあったアップライト型筐体を今の時代に甦らせて楽しもう&当時を知らない若い世代の人にその面白さを伝えていこう、という趣旨で活動を行っています。
この趣旨に賛同されて入会された会員は約30名。文字通り全国都度浦々におられます。
これまでに新潟では何度もレトロアーケードゲーム筐体の無料開放イベントを開催されてその都度多くの来客を集めてこられたのですが、今回遂に新潟を飛び出して京都で、しかも8日間という長期間にわたって開催されることになったのです。
私は以前からヒジヤンさんのブログ(「テーブル筐体な日々」(http://bz504178zb.blog.fc2.com/))を見ていて、前回ここで取り上げた「応接室ゲーセン」の構築に当たっても大いに参考にさせていただいていたのですが、「全日本テーブル筐体愛好会」のFacebookページが出来たのがきっかけで知り合うことになりました。
今回のイベント、ただでさえ扱うのが30年以上も前のアーケードゲームだというのにイベント開催期間中8日間朝から晩までぶっ続けで稼働させるので、故障する可能性が非常に高いのですが、新潟在住のヒジヤンさんはイベント開催期間中山科に張り付いている訳にはいきません・・・そこでそれなりにこれらのメンテナンスが出来る私が緊急時対応係として手を挙げた、という次第です。ある意味ヒジヤンさんに恩返しが出来たら、という気持ちもありました。
そんな訳でイベント前に一度直接お会いしておきたい&打合せもしておきたい、と考えて確定申告業務終了後の臨時休業期間中に新潟まで行ってきました。
その時の模様はこちらに細かく書かれています。実はこの時点ではイベント会社からはイベントの開催予定日以外ほとんど何も連絡はなくて打合せしようにも何もできなかったのですが、現地の会員とも知り合えて大いに交流を深めることが出来ました。

いよいよイベントの前日になって遠路はるばるヒジヤンさん所有の筐体×10台が会場に運ばれてきました。ちなみにヒジヤンさんはこんなゲームの筐体を約70台も所有されているのだとか・・・!


ヒジヤンさん及びイベント会社のスタッフと合流してセットアップ作業を開始しました。運送中の衝撃による故障を防ぐため筐体と中に入れるゲーム基板、及びコンパネ(コントロールパネル→ゲームを操作するレバーやボタンの部分)がバラバラに梱包されているので、これらをちゃんと動かせるように組み立てると共に、ゲーム内容を紹介したり注意書きを記載したポップ類のセットアップ、各ゲームのレイアウトをどうするか、電気の配線をどうするか(コードに躓いて抜けたりしないように)etc…次々としないといけない準備作業が出てきて結局5時間かかってしまいました・・・が全10台無事動作確認完了、翌日からのイベントに向けて準備万全となりました。
ちなみに今回セットアップしたゲームは「スペースインベーダー」(1978:タイトー)「クレイジークライマー」(1980:日本物産)「ドンキーコング」(1981:任天堂)「パックマン」(1981:ナムコ)「ゼビウス」(1983:ナムコ)「ハイパーオリンピック」(1983:コナミ)「アルカノイド」(1986:タイトー)「ファイナルファイト」(1989:カプコン)「スーパーストリートファイター2」(1993:カプコン)「バーチャファイター2」(1994:セガ)。正直寸分の隙もないラインナップだと思いました。

作業終了後ヒジヤンさんにはわざわざ京田辺のうちの事務所の2階に来ていただいて近所で翌日以降のイベントの成功を誓って飲みに行きました。
この日の模様もこちらにとても細かく書いていただきました。
今回は結構長くなりそうなので(いつもそうだって?(苦笑))、一旦ここで切ります。
後編をお楽しみに!

部屋をゲーセンにした!!(Director’s Cut)





(↑:昨年5月の写真で現在とは少し変わっています)
 ・・・多分2/7に発売されたマイクロマガジン社「シューティングゲームサイド Vol.11」の「部屋をゲーセンにした!!」コーナーを見られてここを覗かれた方もおられるんじゃないか、と思うのですが、あまり更新してなくて申し訳ないです・・・。
 ご多分に漏れずうちも確定申告で繁忙期に突入しつつありますし実は新年早々から会計事務所は1月末提出の書類の作成(法定調書、給与支払報告書、償却資産申告書、それと11月決算法人の確定申告書)で忙しくなっていますので。
 今年は急遽税務調査が入ったりして例年以上に忙しくなりましたね。年末年始はスキーに行ったりで完全休養しましたが、昨年12月はそれに間に合わせるため必死になっていました。
 そんな年も押し迫ったクリスマスイブにマイクロマガジン社のライター様に私の事務所の2階の応接室の取材に来ていただいたのですが、今回はここに至るまでのいきさつを書いていきたいと思います。
 
 この事務所2階の応接室がゲーセン化したきっかけは、事務所を移転したことから始まっています。事務所移転に関しては過去の記事を参照していただきたいと思います。
 結婚して早9年、子供も出来て結婚当初とは随分環境も変わりました。それに伴い結婚を機にリフォームした自宅にも様々な問題が出てきました。
 子供が小学校に通うことになり、子供部屋が必要になったのですが、結局以前応接間として使っていた部屋(先代が自宅兼事務所でスタートした際の事務所だった部屋)を子供部屋として使うことになってしまいました。
 そのためそこに置いていた私の物は全て移動させないといけなくなりましたし、それ以前に来客を迎える応接室がなくなるというのは正直マズい・・・しかしちょうどいいタイミングで事務所を移転することになったので、その2階に応接室を設ければいいんじゃないか、となった訳です。
 で、折角応接室を新たに設けるならそれなりにいいソファを置いて、さてテーブルをどうすんべ、と思った時「昔懐かしのテーブル筐体のビデオゲーム置いてみたら面白いんじゃないか?」と。
 実は以前から1台だけテーブル筐体のビデオゲームは所有していました。「部屋をゲーセンにした!!」の記事では自宅の応接室にテーブル筐体を置いていた、と記載していますが、本当は別の部屋(私の趣味の部屋)に置いていたんですよ。
 当初は子供部屋をその部屋にしようかと考えていたのですが、北西の角の部屋で日当たりが悪い(更には夏は西日の影響でそれなりに暑いし冬は非常に寒い)ので却下されました。まあ趣味部屋まで追い出されずに済んだのは幸いでしたが・・・。
 そんな訳で早速テーブル筐体を調達して置いてみました。予想していた通り非常にいい感じでした。しかし1台だけだと寂しいよな、と感じたので、たまたま部屋が細長かったので奥の空いているスペースにも数台並べてみよう、と思いつきました。
 この手の業務用アーケードゲームを整備したことがある人ならわかると思うのですが、ゲームによって縦画面/横画面が異なる仕様になっていて、ゲームを入れ替えようとすると基板だけでなく画面の縦横も入れ替えなければまともに遊べません。
 それと「アルカノイド」(1986:タイトー)のように特殊なコントロールパネル(レバーやボタンといったゲームを操作する装置:以下「コンパネ」→「アルカノイド」はいわゆる「ブロック崩し」なので「ボリュームコントローラー」(左右にグリグリ回るつまみ状のコントローラー→1・2枚目写真参照)という特殊な装置が必要)が必要なゲームを遊ぼうとするとその都度コンパネも取り替えないといけません。
 筐体が1台だけだと別のゲームを遊びたくなった時あれもこれも入れ替える作業が必要になります。家庭用ゲームのようにソフトを変えるだけで別のゲームが遊べるという訳にはいかないのです。しかしスペースさえあれば複数の仕様の筐体を準備すればこの問題も解決するんですよね。
 そんな訳で1台だけじゃ寂しい+あれこれ取り替えるのが面倒、という2つの問題を一石二鳥で解決してみたら気づけば応接室はゲーセンっぽくなってしまった、という次第です・・・。あくまでもここは「応接室」なんですけどね。
 ちょうど事務所の新築祝いでいろいろな方から戴いたお祝いに観葉植物がありましたのでそれも置いてみたり以前から持っていたアーケードゲームのポスターを額に入れて壁に貼り付けてみたり更には自宅の応接室に置いていた私が趣味で製作していたプラモデルの完成品やフィギュア等(ロックミュージシャン系が多い)をショーケース(これじゃコレクションケースだよなあ)に入れて飾ってみたりすると更にゲーセンっぽくなってしまいました。普通の会社の応接室等にはその企業で扱っている商品や製品、あるいは芸術品や骨董品が並べられているものですが、私の世代ではこれなんじゃないでしょうか。
 さすがにやり過ぎたかな、これはクレーム来るかな、と当初不安にも思ったりもしたのですが、蓋を開けてみると顧問先の皆様、金融機関の皆様、その他来客の皆様には大受けしました。むしろこの発想はなかった、と驚かれた方が多かったような気がします。
 金融機関の支店長の皆様はちょうど私と世代が同じくらいということもあってとても懐かしそうに見られた方が多かったです。しかもこれらが全て昔と同じように電源を入れれば動くというので更に驚かれていたような。ある意味「壮大な一発ギャグ」のつもりでもあったのですが、私の思惑通りだったのでは、と思っています。
 惜しむらくは実は応接室のゲーセン化は事務所移転の計画を立てていた当初は全く計画していなかったということです。本当に気づけばこんな状態になっていた、というのが事実です。
 つまり最初からきちんと計画していればもっと素晴らしい部屋になっていたのではないか、ということです。特に電源や照明に関してはもっと考えておくべきでしたね(空配管やコンセント挿し口、あとガスファンヒーターを置く場所を考慮してガス管口を設置すべきだったetc.)。
 さすがに平日の来客の前では電源を入れて遊ぶ訳にはいきませんが(いや、遊びたいと言われればやぶさかでもないですけど)、休日に遊びに来ていただくのは大歓迎です。
 見ず知らずの方に一般開放する訳にはいきませんが、何かの縁があれば是非来ていただければ、と思っています。
 特にこれらのゲーム機が現役で稼働していた頃の熱い時代を過ごした世代の方と語り合えたらこの上なく幸せなことではないでしょうか。
 毎年のことですが、これから一年で一番忙しい時期に突入しますのでここの更新は滞ると思うのですが、余裕があればまたこの部屋に設置してある個々のゲームに関する思い入れ等の話も出来れば、と考えています。
 またお時間がありましたら覗いていただければ、と思っておりますのでよろしくお願いいたします。